【特別企画】松永貴志さん、中野翔太さんへのインタビュー
コピスみよしが松永さん、中野さんにメールインタビューを行いました。
Q「コピスみよしの印象をおしえてください」
松永貴志:お客様との距離感が程よいホールのため細やかな動きや音も伝えることができると思います。
演奏するのがとても楽しみです。
中野翔太:コピスみよしはCD「マンハッタン〜中野翔太プレイズ・ガーシュウィン〜」*を収録した際使わせていただきました。響きが美しく、演奏していた気持ちの良いホールですね。コンサートでは今回初めてなので楽しみです**。
*2012年1月にコピスみよしのホールにて収録。スタインウェイD-274使用。
**メインのコンサートでは初。2016年1月に伴奏者として出演。
Q「今回のプログラムの聴きどころは」
松永貴志:クラシックからジャズ、ポップスまで幅広い曲をアレンジして弾いていきます。1台のピアノでは表現できない2台ピアノの魅力をたっぷりと繊細な部分から壮大さまで様々な側面を奏でれたらと思います。
中野翔太:松永くんとの演奏はいつもエキサイティングです。舞台上でどんなやり取りが繰り広げられるか、一期一会の演奏を楽しんでいただきたいと思います。クラシック、ジャズ、タンゴからポップスまで、様々なジャンルの曲を2人で演奏しますので、ぜひジャンルに囚われず”音楽”に浸ってください。
Q King Gnuの「白日」のアレンジにあたってのポイント
松永貴志:原曲とはまた別の世界観でピアノのみのアレンジverをお楽しみください。
Q 新型コロナウィルスコの影響で、多くの演奏会がキャンセルになったと思います。聴衆に直接音楽を届けられないということは、音楽家にとって大変もどかしいことだと思います。松永さん・中野さん自身、YouTubeなどで聴衆に音楽を発信されています。このような時期を過ごしていることは、音楽家の松永さん・中野さんにとって、ご自身の音楽にどのような影響を与えましたか?
松永貴志:音楽家も含めて多くの方々が苦しい時期だと思います。
ただ今はコロナの収束を願うばかりです。
中野翔太:外出自粛の期間中はもどかしい日々でしたが、なんとか音楽を届けたいと思いYouTubeチャンネルを立ち上げました。しかし、やはり生で聴く音楽には敵わないですね。音楽というのは勿論一人で楽しむこともできますが、人と共有することで更に深みの増すものでもあると思います。そして、録音した音楽も素晴らしいですが、同じ空気を通じて直接届く音ほど躍動感のある、美しいものは無いと思います。自分の発する音が空気を通して広がっていくことをより意識するようになった気がします。
Q このような期間で、聴衆から「自分の音楽を求められている」「音楽を生で聴きたい」感じることはありますか?それはどんなときですか?
松永貴志:沢山の方から励ましや演奏を聴きたいというお言葉をいただきました。
今、現状ではツアーなども組むことができずまだ再開の見通しがないので申し訳ないです。
中野翔太:外出自粛中にYouTubeチャンネルにて演奏を配信したところ、その音楽に勇気づけられたとおっしゃっていただいたことがあり嬉しく思いました。どんな形であれ、一人でもそう感じていただけたなら、それは音楽家にとって本当にありがたいことです。
Q 演奏前・演奏中に心掛けていること、演奏後に考えること、を伺ってみたいです。(お客様からの事前アンケートにお答えいただきました!)
松永貴志:演奏前はどのように表現をするかを考えており、演奏中は曲に集中しています。演奏後は次に演奏する曲のことを考えております。
中野翔太:演奏前は呼吸を整えることを意識しています。演奏中は常に音楽、曲の流れに身を委ねている感覚です。演奏後は自分の演奏が走馬灯のように思い浮かび、ここはこうした方が良かったかな、など一頻り考えます。
Q ご自身作曲の「神戸」を演奏されますが、この曲はどういう経緯で
作曲されたのですか?作曲されるときは、どのように音をつむいでいくのですか?
松永貴志:阪神淡路大震災の後、力強く蘇った神戸の夜景をイメージして作りました。メロディーやコード進行はいつも同時に思いつきます。
神戸に対する想いをあとは感じるままに曲にしています。
Q ベートーヴェンの月光ソナタの魅力について教えてください。
中野翔太:「月光」はベートーヴェンの3大ソナタの一つでもある名曲ですが、実は「月光」という
タイトルはベートーヴェンが名付けたのではなく、もともと「幻想曲風ソナタ」と名付けられていました。淡々と進む第一楽章など当時としても斬新な曲風で、常に新しい試みにチャレンジしていたベートーヴェンの作曲家としての情熱にも思いを馳せながら聴いていただきたいと思います。
Q 編曲するときに意識していることは何ですか?
中野翔太:編曲する時には、原曲の作風を壊さないように気を付ける場合、割と崩す場合など、どのような完成形にしたいのか、ある程度イメージを固めて行うのですが、途中で変えたくなったら気の向くままに脱線したり、割と自由に試しながら徐々に進めていくようにしています。
(インタビュー協力:株式会社ジャパン・アーツ)